ストランディングメモ
ストランディング対応メモ(随時更新)
■自分の命、安全、健康が第一■
鯨類ならば、歯や尾ビレは近寄らず、噴気は吸い込まず、
波であおられた胴体につぶされないように、、、!
ウミガメは結構噛み付きますし、爪が鋭い個体もいます。
タイマイの甲の縁は鋭いです。
野生動物はなにかしら病原体を持っているので、
無用にさわらない、風下に居ないことは大事です。
■市町村・最寄の水族館・最寄の博物館に電話&指示をうける■
面倒でも三者全てに電話したほうが良いです。
地元のネットワークがどうなっているか、
事前に調べておくともっとスムーズでしょう。
■してはいけない事(鯨類)■
無用にさわらない、近づかない
引きずらない、転がさない。
尾ビレや胸ビレを引っ張らない。
クチバシやアゴを持たない。
噴気孔(頭の上)には水を入れない・覆いをしない。
すぐそばでストロボ撮影しない。
すぐそばで走り回らない。
■カズハゴンドウの集団座礁■
最初に座礁した1頭を覚えておくのは重要です。
キーホエールといいますが、その1頭の行動で群の行動が
決まっているのかもしれません。
赤ちゃん連れの母子?がいる場合、
母子の組み合わせも覚えておいたほうが良い気がします。
その場で沖に返しても再座礁してしまう事が多いので、
港などから放流できるとベター。(港は使用許可が必要です。)
ヘリコプターや船で沖へ連れ出せると良いとされるが、
ふつうは夢物語です。
救出するなら元気で助かりそうな個体から、が原則です。
■鯨類の応急処置(積極的現状維持) ■
おさまりよく砂を掘り、噴気孔に波がかからぬよう頭を陸側に、
腹ばいの姿勢にする。
(胸ビレと内臓をまもるため。穏やかな浅いプールが作れればベター。)
*小型のプラ製ショベルが便利です。
白っぽい布をかけ、水で濡れた状態を保つ。
(乾燥と体温上昇を避けるため。各ヒレを冷やすのが大事です。)
眼を砂から守り、海水をかける。
噴気孔(頭の上)には水を入れない・覆いをしない。
*呼吸の直後が水かけの良いタイミングです。
風や日光が強い時は、シートなどでさえぎってやる。
車の排気ガスにも気をつける。
カズハゴンドウを持ち上げるには、ブルーシートと成人男子6人が必要です。
*ブルーシートに載せて引きずるのは少人数でもできます。
*ブルーシートの端を巻き込むと持ちやすくなります。
赤ちゃんイルカはまた別の処置が必要です。
■ウミガメの応急処置■
冬場に弱ったウミガメがいる場合、低体温症が疑われます。
(水温15℃あたりから不活発になり、10℃あたりでは致命的です。)
処置は簡単ではありませんが、日本ウミガメ協議会の
低体温症のウミガメの評価と初期治療には対処法が掲載さ れています。
加えて、20041009横須賀市アカウミガメでは
気管にかなり砂が入っていたこともあり、
低体温症が疑わしい状況でもバイトブロック(噛み止め)を使って
気管内異物をチェックすることも大事だと考えています。
(ウミガメの喉頭というか声門は舌の中央あたりにある割れ目です。)