イルカとクジラの違い
イルカとクジラの違いは日本語のコトバの上での感覚的なもので、
ハッキリ、クッキリ、スッキリした違いはありません。
生物学的な分類ではありませんから、、、、。
「イルカってクジラだよね?」とすら言えます。
厳密な違いを気にしないでも良いのです。
日本語感覚としては大きいのがクジラ、小さいのがイルカ、
クチバシが短くて「デコ」が張ってるのがゴンドウという「感じ」でしょう。
それでもあえて線引きするならば、
イルカ:ハクジラ類のうち小型種
クジラ:ヒゲクジラ類全て+ハクジラ類のうち大型種
、、、、という感じになるでしょう。
ハクジラ類の体長での線引きではよく、
「約4m以下はイルカ」あるいは「約5m以下はイルカ」とか言います。
日本語のなかで感覚的、伝統的に妥当なのは4m説だと思いますが、
5m説はベルーガ(white whale)を日本に連れてきたときに
「シロイルカ」って名付けてしまった故なのでしょうね。
もし、成体でも体長2mのマッコウクジラの亜種が
新発見されたら「マッコウイルカ」って呼びますか?
(私は呼びません。)
いずれにしても「イルカとクジラの違い」は
地域の言葉、伝統、自然観のあらわれなので、
「スナメリイルカ」「スナメリクジラ」とか
「シャチはイルカでもクジラでもなく、サカマタなの!」
、、、などという地域性は大事に残したいものです。
英語ではwhale,dolphin,porpoise
という言葉があり、「whaleとdolphinの違い」は
「イルカとクジラの違い」に似ているようですが、
「porpoise」はスナメリのような
吻の無い小型種のハクジラ類を指すようです。
生物学的には(現生種では)
クジラ目(鯨類)(Cetacean)が
ハクジラ亜目(Odontoceti),ヒゲクジラ亜目(Mysticeti)
のふたつに分かれるだけで、
ハクジラとヒゲクジラの違いはかなり明瞭です。
ハクジラ亜目にはマイルカ科という分類がありますが、
「マイルカ科はみんなイルカ!」じゃないです。